時短勤務者アサインを前提としたコミュニケーション改革について

IT業界はおかげさまで盛況が続いていますが、慢性的な人不足に悩まされていますよね?私もそんな現場で、人不足で日々悩んでおります。

そういう時には、時短勤務者(ワーキングマザー、介護者)等が、ハードル無く活躍できる環境が整っていれば、1つの領域にスキルをある人をタイムシェアリング的にいろんなプロジェクトで活躍いただけるようになり、ヘッドカウントの絶対数が増えずとも、トータルで人不足を解消していけると信じております。

が、どうしても、IT業界にのくせに、対面・オンサイトでのプロジェクトがまだまだはびこっており、「個人」を「プロジェクトで囲う」ことが蔓延しており、結果、どのプロジェクトも人不足を解消できていないと考えます。正確には、スキルを補完しあう環境不足、だと思っています。

そこで、1つの領域にスキルをある人をタイムシェアリング的にいろんなプロジェクトで活躍するために必要な、環境を実現するために必要なことを考えました。答えは身近なところにあると思っていて、「対面・オンサイト」のプロジェクト運営をやめることです。実はツールはそろっているのに、コミュニケーションスタイルを改善しないところが一番の問題だと思います。そのコミュニケーションスタイルをどう改善すべきか対応方針をまとめてみました!

是非、コミュニケーションの重要性を理解し、真のコミュニケーションを実現できるようになるよう、このコミュニケーションスタイル改善を皆さん試してみてください!

1.コミュニケーションスタイル改善の必要性

組織の継続的な成長に対しても、大規模プロジェクトにおけるリソース(人員)の有効なアサインを実現するためにも、時短勤務者(ワーキングマザー、介護者)等が、ハードル無く活躍できることが望ましいと考えますが、時短勤務者(ワーキングマザー、介護者)等が活躍するには、特にコミュニケーションスタイルの観点から、まだ制約が多い状況と考えます。

…特にコンサルタント業界では、キャリア形成は、長時間勤務や、 (獅子が我が子を千尋の谷に落とすが如く) Highプレッシャーの中での業務を通してしか、経験やスキルアップを図るしかないというのが実態

…マネージャー以上であれば、仕事のマネージ経験があるほか、ある程度の権限が与えられることから、時短勤務であっても自ら仕事時間の調整をする自由度が高い一方、スタッフの時短勤務者においては、定型ワークを与えられることが必然的に多くなり、結果的に数年間キャリアのステイを図るしかない状態。

…時短勤務者は、コンサルワークやシステム構築案件などの試行錯誤を伴う案件においては、現実的には継続的なキャリアアップ形成をイメージしずらい状況

…短い時間の中、生産性を挙げて濃密な時間を過ごすことで、短時間勤務であることを足かせにせずキャリア形成を目指すことは、当人だけでなく上位者も含めて双方がチャレンジング(全員が全員、即座に実現できるとはいいがたい。そもそも、これができれば時短勤務者でなくともプロモーションするレベル)

時短勤務者等のアサインを前提としつつ、時短勤務者等でもスキルアップが図れるキャリア形成の一助となるよう、まずは、コミュニケーションスタイルの改善から検討を図りたいと考えます

2.コミュニケーションスタイルの課題

基本的には日中は会議で埋まり、作業時間がだいたい夜の時間になってしまうといったように、日々のプロジェクト運営においては、時短勤務者等を一切想定していない運営が多い。

上位者からの指示が口頭指示の上にふわっとしていて、薄いインプットしかなく、アウトプットイメージの共有もない。スタッフが資料作成後に初めて細かく突っ込みが始まり、結果、レビュー時間が長くなり、締め切り前にに何度も繰り返し修正などが発生します。

現場で口頭ベースで相談が成立してしまい、その場にいなかった人は経緯がわからないことが多いため、子供保育園に迎えに行って次の日出社したら、「いつの間にそんなことになってるの?経緯はどうなってるの?」ということがわからずキャッチアップできないといったことが発生します。

これでは時短勤務者のキャリア形成を図るどころか、時短勤務者がきちんと仕事でアウトプットや貢献を図ること自体の足を引っ張る状態です。

3.コミュニケーション改革における対応方針

コミュニケーションにおける認識齟齬を可能な限り回避し、長時間労働を回避するよう、あいまいさを排除したコミュニケーションを図ることを目指します。そんなことどうやって実現していけばいいのでしょうか?重要なポイントを3つ挙げます。

  • 口頭伝達文化ではなくテキスト伝達文化を徹底する
  • 検討結果だけではなく検討経緯を書き残す
  • 上司は口頭でごまかさず明確な文章で指示を出す

①口頭伝達ではなくテキスト伝達を徹底

ビジネスチャットツールを使用してF2F(Face to Face)の会議を可能な限り減らすようにしましょう。

当然のように存在している「情報共有」のための定例会議(日次・週次等)を可能な限り廃止しましょう。共有すべき情報は、ビジネスチャットツール上に投稿することで実現できます。

持ち回りで担当者が進捗を報告するような会議を可能な限り廃止しましょう。チャットツール上で進捗状況を投稿することで実現可能。

②検討結果だけではなく検討経緯を書き残す

チャットツールを利用することで検討経緯を残すことができます。ディスカッションを口頭のみで終わせるのではなく、また、結果のみ記すのではなく、検討経緯を書き出すようにしましょう。そうすることで、プロジェクトやチームに後から入ったメンバーもそれを追うことで経緯を知ることができるようになります。

③上司は口頭でごまかさず明確な文章で指示

テキストにすることで上司側にもメリットが生まれます。人に伝える前に論理的に考える癖がつきますし、内容に抜け漏れが発生する余地を減らすことができるようになります。

資料のレビューも(可能な限り)チャットツール上で行いましょう。フェイストゥフェイスのレビュー会議をしても、口頭で話した内容を、話ながらビジネスチャットツール上に同時に書きながらレビューを進めていきましょう。重要なのは、レビューワーは思いつきではなく適切なコメントをテキストで残すことを要求されるということになりますので、やっぱり違ったといったことをあとから発生することを防ぐことができるようになります。

真に重要なこと

コミュニケーションを行うためには、同じ経験をし、同じ共通認識を持つことが非常に重要となります。これを、同じコンテクストを持っているという言い方をします。 同じコンテクストを持てるようになるためには、日々のあいさつなどの日常のコミュニケーションそのものが必要となります。


0 件のコメント :

コメントを投稿