
プロジェクトが炎上する理由の一つには、コミュニケーションの失敗がある旨を、前回書きました。そこで、コミュニケーションをどう改革するべきか、私見ですがアイデアをまとめましたが、根本は「きちんと文字/テキスト化」して『書き残す』ことが必要だと思っています。
むしろテキスト化コミュニケーションを一歩推し進め、リアルタイムに『書き起こして』いくことが、究極のテキスト化するコミュニケーションだと私は思います。
ただし、急にテキスト化コミュニケーションをやるのは、慣れていない人は難しいと思うので、習熟度に応じて目指すレベルを考えてみました! 是非、コミュニケーションの重要性を理解し、真のコミュニケーションを実現できるようになるよう、このテキスト化コミュニケーションを皆さん試してみてください!
1.はじめに~言語化とは~
言語化できないものは神秘的なものだけ
誰かを理由なく好きになること、それは神秘的なこと もし誰かを好きな理由が「学歴と会社と年収がいいから・・・」としっかり言語化されると、『神秘的な好き』とは違いますよね(まぁ理由がはっきりしていることはそれはそれでいいことですが)。 言語化できないというものは神秘的なものだけです。
仕事が神秘的な状況だと仕事は進まない
仕事において、何がわからないのか自体がわからないという状況は、神秘的な状況と同一です。要するに「全部わからない」と言っているわけです(もちろん、わかったふりが一番だめなので、わからないときははっきりとわからないといいましょう)。仕事が神秘的な状況だと仕事は進みません。
言語化すること
言語化するということは、何がわからないのかを暴いてい行くことになります。 例えば、スケジュール管理、課題管理、ToDo管理、これらはプロジェクトの状況を数値化、言語化して、状況を可視化することになります。すなわち神秘性を排除していくことです。
質問する側も、指示する側も、言語化して、コミュニケーションツールなどに書き込みながら、コミュニケーションを図ることが非常に重要となります。
2.チャットコミュニケーションレベル①ツールの変更
言語化するのが大事ということはわかっていただけたと思いますが、会話するときは言語で会話しているし、と思われるかもしれません。ここでは、言語化した内容をテキストとしてコミュニケーションツールに書き込んでいくということを意図しています。
それであっても、慣れているレベルに応じてやり方を買えた方がいいと思いますので、そのレベルに応じたやり方をご紹介していきます。
まず、レベル①としては、関係者との情報のやり取りについて、Eメール(Outlook等)ではなく、チャットツールを利用しましょう。
単に連絡を取るのをEメールからチャットツールに変えるというだけでなく、会議や議論が終わったら議事内容を関係者に展開するときに、Eメール(Outlook等)ではなく、チャットツールを利用しましょう。その際に気を付けることは、会議の結果のみを書き記すのではなく、検討経緯についてもチャットツール上に簡単にまとめて書き記し、全員に展開しましょう。
ここで重要なことは検討経緯も書き記すことと、あとからプロジェクトにアサインされたメンバーにEメールなどを転送することなく、過去経緯をさかのぼって閲覧できる投稿をしておくこととなります。
これは、ツールを変更するだけなので、レベル①、スタート地点に立つ、というだけです。これくらいなら、すぐ開始できるのではないでしょうか。
3.チャットコミュニケーションレベル②ペアプログラミング的なコミュニケーション
対面口頭でコミュニケーションをとりながら、相手の横に座りつつ、お互いチャット画面を表示して、話したい内容をまず書き込んでから、口頭で繰り返し説明してみましょう。
ペアプログラミングのように、画面に、言いたいことを「テキスト化」して、言いたいことと書き込んだ内容が同じことを示しているかを確認しながら、相手とコミュニケーションを進めることで、認識齟齬をその場で解消でき、あとでレビューで大きな手戻りが発生するといったことを防ぐことが期待できます。
2人で同じことをしていて一時的に非効率のように感じるかもしれませんが、効率アップにつながると思います。
・4.チャットコミュニケーションレベル③テキスト化ファースト
考えていること、人に伝えたいことを、まずはチャットツールに書込み、その後対面口頭でコミュニケーションをとってみましょう。その場で話しながら、書き込んだ内容を「編集」して、検討経緯自体もきちんと書き残すことも忘れずに。
これはまずドラフトのアイデアを一人ブレストで考えをまとめ、Eメール送った後、送った相手の座席のところまで行って「この送ったメールの内容についてですが~~」っていうやりとりするのと、全く同じイメージです。
Eメールだけでなく、その投稿内容がチーム・プロジェクトの人にいきなりオープンにしたまま検討を進めていくことになりますが、恥ずかしがらずオープンにすることで、他の有識者からもコメントをもらえたりして、短時間に密度の濃いディスカッションにつながり、結果的に生産性向上につなげることができると思います。
5.チャットコミュニケーションレベル④ワイガヤonチャット
今考えていること、人に伝えたいことを、会話と同時にチャットツールに書き込みながら、チャットツール上でワイガヤを実現することです。
これができたら、作業場所の制約なんかなく、だれがどこで仕事をしていてもまるでオンサイトで机を並べて仕事をしているのと同じことが実現できます。まず最初は、隣同士で画面見せあいながらワイガヤonチャットを練習していくことで、あっという間に慣れていくと思います。
とにかく生産性向上のためには、いかにコミュニケーションをとり、同じコンテクストをを作り上げていくかがポイントとなると思います。方向性なく生産性向上のハウツーを試しても生産性向上につながることはないので、まずコミュニケーションレベルを意識して段階をあげていけるように練習してみてください。
0 件のコメント :
コメントを投稿